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優しさに包まれたなら。 - 「アイドルマスター シンデレラガールズ」第3話感想


美嘉に指名されバックダンサーとしてのレッスンをする卯月、凛、未央。 悪戦苦闘しつつも、プロジェクトのメンバーに応援されなんとか本番を迎える事に。 しかし初めてのステージに圧倒されリハーサルはうまくいかないまま本番を迎える事に……!
フライデーナイトフィーバーキャンペーン #2 あらすじ




前話で失敗フラグを立てまくっておいて、それを裏切る。

「『マミる』のでは…?」とビクビクしていたら、
完全に逆を突かれた回でした。

そして、30分を通して全体に流れる優しさに、
胸がじんわりと温かくなりました。



今回は前2話ぶんに比べると短めです。

全体の半分はライブシーン絡みなので、
やはり動いている画を実際に観てナンボ、だと思いますし。

ただ、前後の何気ないシーンにおいてキャラの掘り下げが行われていますので、
そこらへんは可能な限り全部拾っていきたいなと思ってます。




(以下、ネタバレ注意)




※各話感想一覧・当シリーズの執筆方針はこちら




■第3話「A ball is resplendent,enjoyable,and...」

■「読みは外した」ものの、「依然有能」武内P

■お城の住人達は、偉い大人も含めてみんな優しい。

■ハッピーな3話とオール手描きのライブは、「逆を行く」という決意表明なのか?

■ニュージェネの3人を“輝かせた”のは誰?

■顔色をうかがう凛

■アイドルってやっぱりサイコー

 
 

■第3話「A ball is resplendent,enjoyable,and...」



「舞踏会はきらきらしていて、楽しくて、そして…」




これはそのまま、美嘉ねーのライブのことを指しています。
(本編中でも、蘭子が全く同じ表現を使っていました)



最後の「そして…」が前話の時点ではフラグにしか見えず、
怖くて仕方なかったんですが、

結論からいうと完全にミスリードでしたね。



「and」の後に続く言葉として適切なのは、

「dreamy(夢みたい)」

あたりでしょうか?




よくよく考えてみれば、ニコ生で同時中継もあったのに
その会場がお通夜になるようなシーンを流すわけなかったですね…(^-^;


黙り込む未央、キャラ間での温度差など
不安を感じさせる要素もあったものの、

形としては「大成功に終わった」と言えるものだったんじゃないでしょうか。



 

■「読みは外した」ものの、「依然有能」武内P


一つ間違えばどう転んでいたか分からなかった、とはいえ、


「まだ早過ぎるような気がして…」
と慎重だった武内Pよりも


「こういう始まりも良いんじゃないかな」

「どちらにしても、彼女たちにとって良い経験になるんじゃないですか?」


という、部長やちひろさんの方が

結果としては正しかった、ということになりました。




ライブ終了後、

「ステージに立たせてくれて、ありがとうございました」
と、潤んだ瞳で見上げる卯月に対して

「いいステージでした」
と答えた武内Pの表情は、

内心ちょっと後ろめたそうにも見えましたね。




ただ、この一点だけを以って
「武内P無能」
と断定してしまうのは早計というものでしょう。



前話での、宣材写真撮影時のボール投入に引き続き、今回も

“美穂と茜に声をかけに行くよう指示を出して、
ニュージェネ3人の緊張をほぐす”


というフォローをしっかり行っています。



それがストーリー上の鍵になるよう
分かりやすく描写されたわけでは決してありませんが、

彼は地味ながらもアイドルの事を非常によく見ている
と考えて良いのではないでしょうか。



 

■お城の住人達は、偉い大人も含めてみんな優しい。


ライブ終了後の楽屋シーンにおいて、
先輩アイドルの面々がニュージェネをねぎらって掛けてくれる言葉
どれもこれも優しく響いて、本当に素敵でした。


ライブ前の楽屋シーンにおいては、
川島さんの年長者らしい振る舞いで
場の空気が(良い意味でですけど)張り詰めていましたし、

ニュージェネの緊張・不安感を強調するような演出
(未央が黙り込むあたりなど、いかにも近年の『社会派』実写作品みたいな緑っぽい色遣い)
になっていましたので、余計そう思います。



その開演前の楽屋で、川島さんがピシッと挨拶した、
ライブの視察に訪れたと思しき偉いおじさま。


「いかにも薄い本要員」と評されるような風貌をしていたのですが…






今週の模写その1。

美嘉やニュージェネをモニター越しに眺めている時の表情が、
部長さん共々ものすごく優しい。



このカットでは後ろ姿止まりの部長さんも、
武内Pと一緒に楽屋に訪れた時、本当に優しい笑顔を向けてくれていて、



「上司」「お偉いさん」といった役どころに
「物語上のステレオタイプ」として付いて回るネガティブイメージ
(視聴者が持ってしまう先入観)
とのギャップが、

あたかも「捨て猫に傘を差し掛ける拓海さん(不良)」のよう。




346プロという「お城」の中の人物たちは、

“悪者になりやすい”役職の方まで含めてみんな優しいのだ、
という印象を抱かせてくれます。


1話において、「城の外」のモブキャラ達が
ひたすら冷酷に描かれていた
のとは、まるっきり正反対です。




ただ、

お城の中(職場)にそんな良い人達しか存在しないのであれば、
武内Pが今現在まで“自信がない”ままであるはずもないのでは?


とも思いますので、


筆者のように「コミュ障」目線のネガティブな人間としては
全員が人格者で優しい、とは素直には信じにくかったり。



前回、部長さんを「強権的な上司」のテンプレイメージ含みで観ていたことは反省しつつも、
今後どう描かれていくのか、まだまだ様子見という感じです。



 

■ハッピーな3話とオール手描きのライブは、「逆を行く」という決意表明なのか?


TVアニメにおける序盤の山場である第3話
“盛大なカタルシスを期待させておいて、どん底に突き落とす”のではなく、


“辛い展開と思わせて、優しいフィナーレを描く”という、
近年話題になったものとは正反対の手法を取った今作。




決して大団円とは言えない結末を迎えた
「まどマギ」(と、その展開を踏襲した諸作品)。


それを踏まえつつも、
「ウチは逆を、違う道を行く!」という宣言をしたようにも見えます。




それは、物語の面だけではなく
作画の面にも言えること。


1話やオープニングも同様ですが、
CGモデル全盛の時代に一切それを使わず、全部手描きのライブ。

複数人同時に入るカットでも、さらにカメラまで動いているカットでも。
いったい何枚描いているのか…。




ただ、これは
CGをフル活用した他作品への当て付けなどという事ではなく、


既にCGで表現されている原作(からの派生作品)
せっかくアニメ化するのに、
同じCGを使ってしまったら意味がない


のですよね。


(アリーナという巨大な舞台を描くために、例外的にCGを使用した
765劇場版の『M@STERPIECE』のライブシーンにおいても、
円盤になるにあたって鬼の修正が入り、
広大な3D空間でグイングイン動くのにディテールは100%手描き
という、とんでもないシロモノになっていました。)





シリーズの大元であるアーケード版「アイドルマスター」では当初、
製品で採用されたポリゴン+トゥーンシェードによる3D(2.5D)モデルという仕様ではなく

全編2Dアニメという形も検討されていたそうです。
(2014年の無料配布パンフレットにおける、坂上Pのコメントより)


しかし、LIVEシーンだけでも
各楽曲ごとにプレイヤーが自由に編成できるユニットの組み合わせがあり、
さらには衣装のバリエーションも…と考えていくと、
とてもじゃないけど実現不可能……ということで、現在の形になった模様。


(ナムコにおいてはアケマス以前に、
同じ窪岡俊之氏がキャラクターデザインを務め、2Dアニメによる演出を用いたアーケードゲーム
『青春クイズカラフルハイスクール』
(※90年代のうちに『恋愛QUIZ ハイスクールエンジェル』の名称で発表されたものの
一旦お蔵入りとなり、改名して数年後に正式稼働)
というタイトルもありました。)





アイマスが初登場した頃に比べると、
「アイドルもの」の作品は(雨後のタケノコのごとく)世の中にあふれているように思いますが、


アイマス/アニマススタッフ(エラい人含む)の意識
「後追い作品」に対して張り合うという次元にはそもそも無く、



ただただ
アイマスという作品で本来表現したかったものを形にするために
全力を尽くしているだけ…なのかもしれません。





しかし今回、絵が若干荒れてしまっているので
凄さが伝わりきってないんだろうなあ…。

かなりタイトな作画スケジュールだという噂も聞こえてきてますし。
(又聞きのウワサなので、テキトーに流してください)



この状況そのものが、

「外野には誤解されて、自信も持てないけど、精一杯頑張る」

という作品テーマと符合しきってるというのが、なんとも複雑です。



 

■ニュージェネの3人を“輝かせた”のは誰?


上の問いに対して、いろいろな答えを挙げることができます。


・土壇場でみんなの背中を押す、凛の芯の強さ。

・本番直前の緊張状態をフォローしてくれた、美穂と茜の優しさ。

・その指示を出した武内Pの有能さ。



そして、


・それらを受けて結ばれた、彼女たち自身の団結(絆)。


すぐに思いつくのは、こんなところでしょうか?





でも、よくよく考えてみると、さらに違う解釈もできたりします。





武内Pの美穂・茜へのフォロー指示は、2話の時と違って音声がありません。



前回にも増して、注意していなければアッサリ観逃してしまえる作りであり、

それは同時に
「背景の描写」として意図的にスルーすることも可能な作りだ、と言えます。




武内Pや美穂・茜の気遣いはあれども、

事実として、まだ一度も成功できていなかった
(Flyしてる時点でもまだチキン。
腹は括れたが、どうなるかは蓋を開けるまでわからない)

3人が、



「サイリウムの光の海を見て」
「着地に成功する」


という流れ。




つまり、

「8th大阪(または直近の代々木)でリウム振ってた俺らが、
ニュージェネを輝かせたんや!」


という見方もできる構造になっています。




これは、765版アニメの18話(律子回)

赤羽根Pとは別に
アイドルとしてのりっちゃんをよく知る古株ファン「プチピーマン(プチPマン)さん」
古参Pの感情移入対象として登場させたのと同じ作りです。




ひとつの結果(今回で言えばバックダンサー成功)は

リアルの世界においては)
いろんな要素が複雑に絡み合って起こるものなので、

ここまでに挙げた見解のうちの
どれが正しくて、どれが間違っている、というものではないのですよね。




いろんな好みを持っている我々視聴者(同業P)
各自が“いちばんグッと来るストーリー展開”に浸れるよう、

あらゆる“読み方”ができるように、
周到に計算された脚本・コンテなのだと思います。




ゲームの初期から追いかけててライブにも通ってる人、
最近になってプレイし始めた人、
アニメで初めて知った人。


ひとつの作品に年齢も立場も経歴も様々なファン層がいる中、

その中の誰に“割を食わせる”こともなく、
みんながそれぞれの観方で楽しめる。



これって、かなり稀有なことだと思います。




唯一、
「Pが全員を“攻略”するハーレムラブコメ(ギャルゲアニメ)を期待していた人だけは

(本作が765版アニメと同様のラストを迎えるのであれば)
肩透かし感を抱くかもしれませんが、

それも意図的に仕組まれた事なのだと考えています。


このへんの事については、機会を改めて詳しく書けたらいいなぁ、と思ってます。



 

■顔色をうかがう凛

今回、前半の日常シーンでの描写と、ライブ絡みのシーンでの描写に、
二つで一組になっているものがいくつかあります。


『未央が凛の背中を叩く』→『凛が未央の肩を叩く』

武内Pが『ベテトレさんに凛のタメ口についてフォローを入れる』
→『美穂&茜にニュージェネのフォローを指示する』
など)



以下で挙げるのも、そんなワンシーン。






今週の模写その2。

後ろ向きでわかりづらいんですが、
レッスンスタジオにかな子が持ってきた
手作りのお菓子を食べている凛
、というカットです。




ここで凛は、
かな子の“顔色を見て”言葉を選んでいます。

(食べる→かな子の期待に満ちた表情を見る→
若干間があってから『おいしい…』



直後、かな子が凛も含むニュージェネ3人に対して
「いっぱい食べてください、まだまだありますから」
と勧めた時も、


喜ぶ卯月・未央を横目に

「えっと…」
と言葉を濁している。




些細ではありますが、

その時の素直な気持ちよりも、相手や周りに合わせてしまう
凛の性格がよく現れているシーンです。




ここで注意したいのは、

“自分の気持ちそのもの”を抑え込んで、
相手に合わせた回答をする…というクセが身についてしまっているだけであって、

かな子のお菓子が口に合わなかったとは限らない、という事です。



“自分にとって美味しいか、不味いか”
を感じることよりも、


“かな子がどういう答えを期待しているか?”
だけを探り、

“それに沿った言葉を発する”
方向に意識が行っちゃってるってことですね。




このような凛の意識は、1話で暗示されていた(と考えられる)ように

「私の本心は受け入れてなんかもらえない」
と、過去に“絶望”に染まった事で身についた、

「心はひきこもりつつ、世の中とコミットする」
彼女の処世術なのではないかと思います。



これは、相手の事を慮り、不快にさせないよう考えている以上
「悪い事」では決してありません。



「でも、あなた自身は辛いんじゃないですか?」



…というのが、
本作で描かれているテーマの一つなのでしょうね。





このお菓子シーンは、

「ジャンケンが強い未央」→「『フライ・ド・チキン!』」
と同じく前フリであり、

ED時、楽屋においてニュージェネ3人が抱き合うシーンに繋がってきます。



 

■アイドルってやっぱりサイコー



今週の模写その3。


全ての演目が終わった後、感激のあまり卯月・凛に抱きつく未央。


アイドルを夢見てきた未央と卯月が、
「アイドルってやっぱりサイコー!!」と盛り上がるのを至近距離で眺めながら、

切ない表情を浮かべている凛、というカットです。




現段階の凛にとっては、アイドルはまだ
スカウトされて疑問半分で踏み込んだ道なので、


成功のために全力を尽くし、それが達成できても、

ステージを長年夢見てきた二人ほどの感動は、
さすがに得られない
のでしょう。




それは何ら不思議なことではなく、我々視聴者も十分に理解できるのですが、

凛は、二人と同じ気持ちになれないことに対して
罪悪感(?)を覚えているようです。



ハグしている最中で、物理的な距離は近いのに、

「心は二人とは遠く離れている…」


と、感じてしまっているように見えますね。




このシーンで、未央の
「アイドルってやっぱりサイコー!!」
というセリフの後

卯月に
「ですよね、凛ちゃん!」
と振られた凛は、


“本当はそう思えていない”という“後ろめたさ”(?)を抱きながら、

「うん!」
と笑顔で応じています。




最初の項で取り上げた、
「いいステージでした」
と卯月に告げた武内Pと、

スタジオでかな子に、そしてこのシーンで二人に“合わせた”凛。



ともに、

相手のことを思って、
“本心ではない”言葉を発する。




今話においても、凛と武内Pは
“同志”として、共通する思考・行動が描かれています。





凛は、レッスン中に垣間見せた歌の才能と、
楽屋シーンで描かれたような、仲間を引っ張っていく芯の強さを持っている。

言い換えれば、“アイドルに対する適性”はある。


でも、卯月や未央のような
“アイドルに対する強い想い”はまだ無い。





二人がこんなにも熱中し夢見る、
アイドルっていったい何なのか。

もっとちゃんと理解したい。






全てが終わった後、
Cパートラストで観客席を見上げる凛の表情からは、
そんな決意が見て取れます。





自分自身はまるで興味のなかったものに対して
“理解したい”想いが芽生えたというのは、


仲間を理解したいという想い、
“ニュージェネ3人組”としての絆


が生まれたことの裏返しなのだろう、と思います。





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